MEN’S 2018.04.09

101ストーリー「ミュージシャンが語るスタンダード 」
Vol.01 newspeak

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LEE(リー)の元祖モデル『101』を現代に伝えていくファッションストーリー。
さまざまなな価値観が混在する今、そんな原点的なモデルをスタンダードと所縁の強いミュージシャンに着こなしてもらうとともに、“バンドの核=スタンダード”についてを再考。

彼らの紡ぎ出す音楽は、どんなことがベースとなり生まれたものなのか。昔から大切にしている原点に立ち返りながら紐解いていきたい。

第1回目は、UKロックのスケール感と時代を捉えるセンスを備えた新人バンド、Newspeakが登場。バンド結成から1年をむかえた今、当時から変わらないことや今後のについてを語ってもらった。


Reiに基準があるので、彼の声に合わなかったら違う。

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AMERICAN RIDERS 101Z(LM5101-500)

—はじめに、4人はどのような経緯で集まったんですか。

Yohey:Reiとは彼がリバプールに行く前からずっと仲良くしていて、そのときから彼が歌う歌も知っていたんです。帰国後も連絡を取り合っていて、その中でバンドやろうぜみたいになって。そしたら、ReiとRyoyaも約束していたし、Ryoyaと僕もしてたし。StevenとReiもしてたみたいで。楽器が全部揃ってこのメンバーでバンドできるじゃんってなって。

—なるほど。それが、2017年のことだったんですね。

Rei:スタジオに入ったのは、2017年1月なんですが、3月頭にライブすることになってしまって、そこに向けて作品を作らなきゃ間に合わないという状況が自然とやってきた感じですね。

—Newspeakの曲作りはどのような方法で進めていくのですか。

Rei:デモや歌を8割くらい僕が作って、それをみんなに聞いてもらってイメージを共有していく感じですね。そこからスタジオで4人で集まったところでアレンジを詰めていくスタイルで、スタジオでは誰かが主導になってっていうのがあまりないかもしれません。そもそも、そのほうがさまざまなバッググラウンドが混ざって面白い曲が生まれると思うので。

Steven:しかも、いつもどんどん熱がはいっていって、ライブっぽくなっちゃう(笑)。

Yohey:確かに。この感じは結成時からずっとそうですね。あとは、基準となるところでいうとReiの声や歌い方がひとつあります。例えば、僕やStevenが曲を書いても、Reiに基準があるので彼の声に合わなかったら違うってなるんですよ。そういうことを繰り返しながら今ある曲を作ってきました。

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AMERICAN RIDERS 101Z(LM5101-526)

—さまざまなバッググラウンドが混ざってるとのことでしたが、4人はどんな音楽に影響を受けてきたのですか。

Rei:そこは本当にみんなバラバラで(笑)。僕は、JetやThe Strokes、Arctic Monkeysとか2000年代のガレージロックリバイバルが1番流行っているときにバンドをはじめたので、そこが基盤となって過去に遡ったり、新しいものを聞いている感じがありますね。あとは、映画音楽がすごく好きで、ジブリの曲とかをピアノでコピーして弾き込んでいました。スピッツも母親の影響でめちゃ聞いてました。

Yohey:僕の場合は全然違って、Rancidとかから入っていきました。そして今でもやっぱりそういうのが好きでよく聴いています。その後、ソウルやUKロックにもどっぷりハマっていくわけなんですが……。逆に、Stevenはパンク一色だよね(笑)。

Steven:オンリーパンク(笑)! メタルとかファンク聴いても、ちょっと違う。20歳になったとき、少しバンドのジャンルを変えてみたりしたけど、ルーツはパンクロックにあるね。

Ryoya:僕は、ギター音楽を知りはじめたのが、日本の音楽で中学のときにELLEGARDENを聴きはじめたのがきっかけですね。掘っていくうちに、Jeff Beckとか外国のギターを愛する人たちの音楽を聴くようになって、ブルースが好きになって。Eric ClaptonとかJimmy Pageとか3大ギタリストの代表曲をかたっぱしから聴いていきました。

—本当にみんなバラバラなんですね。ルーツがすべて異なるなかで、個々を活かしながらどのようにひとつに仕上げていくのでしょうか。

Yohey:逆に、変にまとめようともしていないし、このメンバーはみんなでまとまろうぜって感じでもないんですよ。奇をてらった新しさを求める訳でなく、それぞれが持ち寄った異なるバッググラウンドを使って一人ひとりが個々で自由に表現していますね(笑)。


途中盛り上がって最後がエモくなる。多分そこがバンドで共通して1番グッとくるポイント

—4人共通のグッとくる音楽ってあるんですか。

Steven:Ryoyaは急にここじゃないでしょってときに、飛んじゃう。僕はドラムで、後ろから見ているからすごく楽しい。「おっ、Ryoyaやってる、やってる!」って(笑)。

Rei:エモーショナルな展開になってきたときは共通して上がっていきますね。結局、メンバー全員がそういうのが好きなので、曲の後半にかけてどんどんエモくなってくるものばかりです。

Yohey:最初落ち着いていて、途中盛り上がって最後ドーンと盛り上がっていくみたいな。多分そこがバンドで共通して1番グッとくるポイントとしてあるからまとまってるんですかね。

Ryoya:最初からエモいと疲れちゃうので、序盤は準備運動ではじまり、でもどんどんアレンジされてエモくなってくというのがバンドの特徴かもしれません(笑)。

—それは、打ち合わせなしで自然とそうなっていくものなんですか。

Steven:そういや僕たち、結成してから1回もどういう音楽にしていこうみたいな話、してなかったね。

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AMERICAN RIDERS 101Z(LM5101-446)

—それでこのような世界観にまとまるのはすごいことですね。ちなみに、Newspeakっていう名前はジョージ・オーウェルの小説のからだったりしますか?

Yohey:小説自体は僕がもともと好きだったもので、バンド名はそこから取りました。多分、一般的に明るくてハッピーなものよりちょっと陰湿な側面があるのものが、自分の好きなカルチャーとしてあるんですよね。

Rei:ジメッとしている感じはわかる。いつも「明るい曲作ろうぜ」っていう話はするんですが一向にできないんです(笑)。

—英語の歌詞にこだわる理由ってあるんですか。

Rei:日本語でも作ったんですけど、他のメンバーが違うなってなって(笑)。いずれ海外でも日本と同じようにプレイしたいっていうのもありますし、バンドのひとつの個性として英語もありなのかなって。日本語の入っている曲もありますし、こだわりは特になくて音楽としてどちらの方が良いかって感じですね。

Yohey:あとは、Reiが日本語より英語で歌うほうがうまいんですよね(笑)。僕らが作るメロディも英語のほうがノリがよかったりもするので、そういう理由もあります。

—普段のファッションはどういうスタイルが多いのでしょうか。

Steven:僕はタイトしか着ないよ。あと変なグラフィックのTシャツとかチャイナの軍隊の帽子とか。ちょっとおかしなアイテムをワンポイントで取り入れる。

Rei:Stevenはパンクなので。僕は自分が自然体でいれるものならなんでもいいやって感じです。鏡すらあんまり見ないので、服はそれほど気にしてないかもです(笑)。

Ryoya;僕もStevenと一緒で、細身のパンツにスウェットが定番ですね。基本、今日みたいに柄物が好きで、柄とシンプルなものを組み合わせて着ることが多いかもしれません。

Yohey:僕は見た目がこんな感じなんで、ワークとか野暮ったいものが好きですね。春夏は、50年代くらいのカリフォルニア製の開襟シャツばっかり着ています。

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AMERICAN RIDERS 101Z(LM5101-500)

—それでは最後に、今後のバンドのビジョンを教えてください。

Rei:スタジアムロックみたいな大きな規模のバンドに成長していきたいですね。次に作る音源も、そういう大きな環境や景色を想像して制作したいなと思っていて。バンドの動きかたとしても、フェスやサーキットイベントにたくさん出て、曲を知らない人の前でも映えるようなバンドに成長していきたいです。これに関しては、バンド内でも最近共有したばかりで。

Steven:でも、バンドの方向性としてはそこまで流行りの音を追いかけけなくてもいいかなと思うよ。音楽のトレンドもファッションと同じで2、3年ごとに変わるじゃない? もっと4人で弾きたいようにやればいいよね。バランスが大事。

Rei:2016年までリバプールに行っていたんですが、産業革命後に使われてない倉庫などを改装して、そこから音楽やアートなどのクリエイティブなシーンを盛り上げようとしている地域があって、レベルの高いアーティストがめちゃくちゃいました。40、50代の人達が2000年代のThe Killersの曲をパブで合唱するみたいな日常もありました。今音楽をしている場所でも、自分たちのシーンが社会にもっと溶け込んで行けばいいと思うし、その一端を担えたらと思います。

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Newspeak
2017年3月より始動した4人組ロック・バンド。リバプールより帰国したRei(Vo/Key)、Ryoya(Gt.)、 Yohey (Ba.)、プロデューサーでもあるSteven(Dr.)により結成。同年6月に会場限定盤としてリリースした1st EP『What We Wanted』は発売から4か月で完売、11月には2nd EP『July』をリリース。結成初年度ながらサマーソニック2017、マグロック2017といった大型フェスティバルへ出演のほか、MANDO DIAO東京公演サポートアクトも果たしている。


Photo:Shota Kikuchi 、Styling:Hisataka Takezaki、Hair&Make-up:Masaki Takahashi、Model:Newspeak、Edit:Atsushi Hasebe、Text:Marina Haga

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