MEN’S 2018.11.05

101ストーリー「ミュージシャンが語るスタンダード 」
Vol.04 The ManRay

TheManRay_01.jpg

LEE(リー)の元祖モデル『101』を現代に伝えていくファッションストーリー。
さまざまな価値観が混在する今、そんな原点的なモデルをスタンダードと所縁の強いミュージシャンに着こなしてもらうとともに、“バンドの核=スタンダード”について再考。

彼らの紡ぎ出す音楽は、どんなことがベースとなり生まれたものなのか。昔から大切にしている原点に立ち返りながら紐解いていきたい。

第6回目は、誰もが通ってきたであろう2000年代、ガレージロックリバイバルの懐かしいサウンドを奏でる、クールな佇まいが魅力のロックバンドThe ManRayが登場。彼らの音楽にも通ずる、土臭く、時代に媚びない思考性や、今後についてをたっぷりと語ってもらった。

photo: Shota kikuchi、Styling:Hisataka Takezaki、Hair&Make-up:Seiko Harada、Model:The ManRay、Edit:Atsushi Hasebe、Text:Marina Haga

都会に住んでいても都会っぽく生きてないし、生きられないんですよね。(タクロウ)

TheManRay_02.jpg
TheManRay_03.jpg
Takuro Asato(Gt./ Vo.)
Lee AMERICAN RIDERS 101Z(LM5101-526)

—はじめに、今の若手バンドは都会っぽい、いわゆるシティポップが多いなかで、The ManRayはそれに逆行する土臭いロックなような気がします。それに至った理由はあったりするのでしょうか。

コガコウ(以下、コウ):他と同じような事やってても面白くないってのと、自分たちがグッとくるポイントがそこだったんですかね。

アサトタクロウ(以下タクロウ):みんな共通で好きなのは、The Beatlesとかぐらいなんですが、結局バンドサウンドでやるってなって、やってたらグッとくるのが土臭いものになったのかなと。

—それはバンドを続けているうちにそうなっていったんですか。

タクロウ:そうですね。例えば、別に田舎(沖縄)に執着するつもりはないけど、都会に住んでいても都会っぽく生きてないし、生きられないんですよね。渋谷や原宿にもあまり行かないし、華やかなこともしないですし。

—そういう思考性になったきっかけとかはあったりするのですか。

TheManRay_04.jpg
TheManRay_05.jpg
Ryuji Ooshiro(Dr.)
Lee 101 PROJECT SLIM RIDERS (LM9664-346)

コウ:あー、それは実は自分でも考えたことがあったんですが、結局よくわからなかったんですよね(笑)。土臭さってのとは少し別ですが、最先端よりも懐古主義な部分が強く、そういう思想になったのはおそらくですが、映画が入り口だったのかなとは思います。そのほかにも、ファッションとか小説とかいろいろな要素に影響されてこのような考え方になってきた感じはあります。

オオシロリュウジ(以下、リュウジ):音楽も映画も小説でも、昔からお互いに好きなやつを教えあってましたからね。

—具体的にはどういう映画が好きなんですか?

タクロウ:ジム・ジャームッシュみたいな、ああいう世界観が好きですね。

コウ:『イージー・ライダー』とかアメリカン・ニューシネマとかにも影響受けましたね。

—なるほど、たしかにオールドファッションですね(笑)。

タクロウ:きっとああいう時代を体験してないからこそ、楽しそうに思えるんですよね。あとは憧れみたいなのもあったり。

TheManRay_06.jpg
Ko Koga(Ba.)
Lee AMERICAN RIDERS 101Z STRAIGHT(LM5101-500)

TheManRay_07.jpg
Lee 『101』
ブランドを代表する最もスタンダードなモデル。ジップフライモデルで、ストレートなシルエットが特徴。

—タクロウさんはロンドンに留学していたんですよね。音楽で影響受けたことはありますか。

タクロウ:イギリスの音楽に影響を受けたというよりも、音楽の聴き方を教えてもらった感じはあります。ちょうどルームメイトがDJやってて、それまであんまり聴かなかったヒップホップやブレイク前のジェームス・ブレイクみたいなダークで重厚なサウンドを教えてもらったり。クラシックというよりは、その当時イギリスで流行ってる今っぽい音楽を色々と教えてもらいましたね。

—そのせいなのか、バンドの初期の楽曲が今とは少し異なり、エレクトロ寄りな気がしました。

タクロウ:そうですね。昔の楽曲とかはトロ・イ・モアにハマっていたこともあってかなり影響を受けていたかもしれません(笑)。音の処理の仕方が面白くて、自分でも作ってみたくなったんですよね。

—それでバンドでやっていくうちに今のように削ぎ落とされていったんですね。

リュウジ:そうですね。それぞれのパートが楽しみながら自由にやっていたら自然とこういうスタイルができてました。

50年後に聞いても良いといってもらえるような音楽をやっていきたい。(コウ)

TheManRay_08.jpg

—今こうやってバンドの軸ができてきたなかで、今後こうなっていきたいかなどの方向性はありますか。

タクロウ:やっぱりバンドでやるからにはバンドで出せる音を大切にしていきたいですね。今のように音数が少なくてもちゃんと踊れちゃったりするような。

リュウジ:ロックも踊れる音楽だと思ってますから。縦ノリも横ノリもどっちもアリで、とにかく踊らせたいっていう気持ちは大きいですね。

コウ:あとは50年後に聴いても良いといってもらえるような音楽をやっていきたいです。前にみんなで話したんですけど、最近の音楽は1回Youtubeで聴いたら忘れちゃう曲が多いなって。そうではなくて、1回聴いてもまた戻って聴きたくなる音楽を作っていくのが今後の課題ですね。

—確かに、今の音楽の消費のされ方は早いですからね。

タクロウ:そういう意味で、音楽もですがその流れに逆らっていこうっていうスタンスというか想いはありますね。

—曲を聴いていてそういうスタンスが伝わってきます。ちなみに、どうしてThe ManRayなんですか。

タクロウ:実はこれは本当に深い意味はないんですが、写真家のマンレイ展を見に行ったんですね。しかも被写体がロックな人が多かったんで名前のロゴとかも頭に残っていたんです。で、ライヴやるってなった時にバンド名決めなきゃ。とりあえず今はThe ManRayでいこうってなって、そのまま今に至っています(笑)。

—実在の人物だと印象に残りやすいっていうのはあるかもしれませんね。

リュウジ:あとは、一応、”人類の光”みたいな意味もあるんですがね。

TheManRay_09.jpg
The ManRay
2014年、都内にて結成。荒々しく土臭いサウンドに気怠いなかに苦みを効かせたヴォーカル。クールかつルードな佇まいで、時代に媚びないロック美学を熱く貫くリアル・ロックバンド。2017年6月に1st.EP『You will be mine』をリリース。リードトラック「Brown sugar」が Spotify 国内バイラルチャートで2位まで駆け上がるなど、そのサウンドに注目が集まる。今後は、今年で3回目となるサーキットイベント「TOKYO CALLING 2018」や大阪No.1ミュージックステーション「FM802」がおくる日本最大級のライブショーケースフェスティバル「Eggs presents FM802 MINAMI WHEEL 2018 ~20th Anniversary~」の出演が決定している。

一覧にもどる

MEN’S ENTRY

PAGE TOP